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こども救急箱

こどもの鼻血

  鼻は血管が豊富で、出血しやすい場所です。鼻血は自然に起こることもありますが、鼻をほじることや風邪が誘因となることが多いです。顔をけがしたとき、鼻に何か物を入れてしまったとき、副鼻腔(びくう)炎があるときにも鼻血が起こりえます。朝起きたら鼻血でふとんが汚れている場合は、夜の間に無意識のうちに鼻をほじった可能性が高いでしょう。

 鼻血が出やすいのは二—十歳で、子どもの鼻血のほとんどは鼻の前の部分からの出血です。ここはキーゼルバッハ部位といわれ、この部分の粘膜はやわらかく、鼻中隔(ちゅうかく)の軟骨に密着しているために傷つきやすいのです。この部位からの鼻血は毛細血管または静脈からの出血なので、小量の出血がゆっくり出る傾向があります。

 鼻血が出たらどうしたらよいでしょうか。まずは、慌てないことです。天井を向いて首の後ろをたたいても止まりません。鼻血が出たときには、飲み込まないような体勢をとる必要があります。具体的には、座って首を前へ傾けるか、頭を体より少し高くした状態で横向きに寝ます。鼻血を飲み込んでしまうと吐き気がするし、飲み込んだ血を吐くと、子どもはさらにびっくりして、止まりにくくなってしまいます。鼻血を飲み込まない姿勢になったら、小鼻を十五分程度押さえましょう。ぬれたガーゼを詰めてもよいですが、止まっているか確かめようとして何度ものぞかないほうがよいでしょう。ガーゼを取るときに再び出血することもあります。このような方法で止まらなければ、医療機関を受診しましょう。もし、歯茎からの出血や、手足や体の皮膚に出血がある場合は、必ず医療機関を受診しましょう。まれですが、全身の病気が鼻血の原因となることもあります。     岡本康裕 (鹿児島大学病院小児科)
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