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こども救急箱

川崎病 

  子ども特有の病気に川崎病があります。一九六七(昭和四十二)年に日本赤十字社の川崎富作医師が世界で初めて報告した病気で、原因ははっきりしていません。①5日間以上続く発熱、②発疹(はっしん)、③眼球結膜の充血、④唇のはれや苺舌、⑤手のひらや足の裏の発赤・はれ、⑥首のリンパ節のはれ―の症状のうち5つ以上あると、川崎病と診断されます。一歳前後の発症が最も多く、ほとんどは四歳以下で発症します。

 これらの症状は放置してもいずれはよくなるといわれていましたが、発熱から十日以降に心臓の冠動脈に冠動脈瘤(りゅう)といわれる後遺症が出現することがわかりました。冠動脈瘤は心臓の血管にこぶができ、血管がつまる心筋梗塞(こうそく)をおこしたり、破裂することもあります。以前は急性期の冠動脈異常の出現率は20―30%でしたが、ガンマグロブリンという免疫を補充する薬を使うことにより、15%程度まで下げることができるようになりました。

 子どもの発熱には発疹を伴うことがよくあります。発疹の種類や熱と発疹の出現時期、その他の症状により診断がつく病気が多くあります。川崎病もそれらの病気の一つです。川崎病と診断されるのは発熱後五日前後がほとんどですが、発熱期間が長いほど冠動脈後遺症が出現する危険性が高くなります。したがって治療は、発熱してから七日以内にガンマグロブリン療法が行われます。

 発疹を伴う発熱で緊急性がある病気はそれほど多くはありません。夜間に発疹に気づいたときは、本人の状態に変化がないようなら、翌日かかりつけの小児科を受診してください。川崎病は他人には伝染しませんが、中には麻疹などのように伝染する病気もあります。受付で必ず発疹が出ていることを伝えてください。  益田君教(鹿児島市医師会病院小児科)
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