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こども救急箱

下痢を伴うけいれん 

 冬場はノロウイルスやロタウイルスなどによる胃腸炎が多くなる時期です。その際に「軽症胃腸炎にともなう良性乳児けいれん」というけいれんを起こす場合があります。びっくりされるかもしれませんが、あまり心配する必要はありません。

 「胃腸炎でけいれんが起こるの?」と不思議に思われるかもしれませんが、生後六カ月から三歳ぐらいまでの子どもは嘔吐下痢症に伴い、一過性のけいれんを起こしやすいものです。

 嘔吐や下痢は脱水がない程度の軽症ですが、発熱の有無は異なります。発作の種類は全身に力を入れるものや、逆に力が抜けるものなどさまざまですが、数分でおさまり意識も戻ります。

 一―三日間のうちに同じようなけいれんを繰り返すときは、数日間だけ抗けいれん薬を内服することもあります。しかし、その後、胃腸炎になったとき再発することは少ないため、下痢のたびに抗けいれん薬で予防する必要はありません。

 乳幼児期のけいれんの原因は、脳炎や髄膜炎など迅速な治療を必要とする病気や、てんかんのように予防内服が必要な病気があります。しかし、軽症胃腸炎にともなう良性乳児けいれんや熱性けいれんは後遺症を残さないので慌てる必要はありません。

 けいれんの診断にはその後も繰り返すかなど全体的な経過の情報が重要です。下痢をしている子どもがけいれんを起こしたら、落ち着いてけいれんの時間や、手足や目の動き、顔色などを観察し、かかりつけ医に相談しましょう。 米衛ちひろ(済生会川内病院小児科) 

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